いま話題のオーガニックワインとは?基礎知識とおすすめワイン3選!

オーガニックワインは昔ながらの製法で作られた環境にも人にも優しいワインです。

近年、健康や環境への関心の高まりからオーガニックな食品や生活用品への需要が世界中で高まっています。雑誌や広告でも「オーガニック」という言葉を見かけることが多くなったのではないでしょうか?

これに伴いワイン業界でも「オーガニックワイン」が注目されており、その市場規模は年12%で成長し、2025年には150億米ドル(約1兆5,000億円)に達すると予想されています。

そんなオーガニックワインの特徴、価格や味わい、選び方やおすすめのワインについて解説をしていきます!

目次

オーガニックワインとは?

オーガニックワインとは、「合成農薬や化学肥料などを使用しない有機栽培のブドウからつくられたワインのことをいいます。

オーガニックワインには様々な名称があり「ビオワイン」「自然派ワイン」「ナチュラルワイン」などと呼ばれるともあります。

オーガニックワインに使われるブドウは昔ながらの製法で栽培され、農薬の代わりに「ハーブ」を使って害虫からブドウを守ったり「牛のフンやタンポポ」が肥料として使われます。そのため残留農薬の心配がなく、畑にも飲む人にも優しいんです!

オーガニックワインは二日酔いになりづらい?

オーガニックワインはたくさん飲んでも「二日酔いになりにくい」とか「頭が痛くならない」といううわさが巷で広がっているようですが、、、

実は、オーガニックワインであれば二日酔いになりづらいという説に根拠はありません

そもそもワインに含まれる添加物が原因で頭が痛くなるとう科学的な裏付けはないので、添加物が少ないワイン=頭痛にならないということもありませんし、二日酔いについてもその時の体調や飲んでいる量などの個人差が大きいと言われています。

ただ、オーガニックワインはブドウの糖度が低いことや醸造工程の関係上、アルコール度数が低いものが多いので、頭痛や二日酔いなどに関連する通説はオーガニックワインのアルコール度数も関連していたのかもしれません。

オーガニックワインも普通のワインと同様に適量を楽しみましょう!

オーガニックワイン=無添加ワイン?

オーガニックワインは醸造の過程でも添加物の種類や量を極力減らして作られますが、ほとんどのオーガニックワインにも酸化防止剤の“亜硫酸塩”が入っています。なので、オーガニックワイン=無添加ワインと言うことではありません。

とはいえ、亜硫酸塩は古代ローマ時代からワイン保存に利用されていて、糖分と結合することで一定量は無害化します。

オーガニックワインには添加物の含有量に規定があるので、もし添加物の表記がラベルにあったとしてもさほど気にする必要はないでしょう。

また、5,000円以上する高級ワインはブドウが作られる畑の特徴(テロワール)を大事にすることから、オーガニックと記載がなくても農薬を使わないで育てたブドウに添加物を入れずに造られていることが多いです。

オーガニックワインは高いの?

有機野菜と一般的な野菜にも価格差があるように、オーガニックワインとワインにも一定の価格さがあります。

そもそも、昔ながらの製法で作られるオーガニックワインは造るのに手間暇がかかり、大量生産に向いていません。農薬も使わないため普通のワインと比べてブドウの病害のリスクも大きいぶん普通のワインよりも価格帯は高めです。3000円程度以上することが多いでしょう。

しかし、海外では大手生産者もオーガニックワインをつくっていて1,000円程度で購入できる上質なオーガニックワインも少なくありません。

有名小規模生産者の造るワインの場合、オーガニックワインの価格は一般的なワインより高くなりますが、大手の生産者であれば手の届きやすい価格でも購入できるので探してみてくださいね。

この記事の後半でもコスパの良いオーガニックワインを紹介するので是非チェックしてください。

オーガニックワインって美味しいの?

オーガニックワインは、添加物が少ない分ワインそのものの個性が引き立ちやすいため独特な風味が特徴があると言われています。

以前は、オーガニックワインというと「ビオ臭」「還元臭」といった「硫黄のような」「腐った卵のような」匂いのワインをイメージする方も多かったですが、最近ではこういった香りを感じさせないワインも増えてきています。

現在は様々なオーガニックワインが色々な生産者から造られていることから味わいの種類も多種多様です。一般的なワインのようにきれいな風味を目指す生産者も多くいる一方、オーガニックワイン独特の野性味をあえて大切にする生産者なども存在します。

オーガニックワインの適切な保管温度

オーガニックワインは昔ながら製法で作られているので防腐剤などが入っていないことから大量生産のワインよりデリケートではありますが、基本的には一般的なワインと同様の方法で保管されます。

自宅にワインセラーがあればベストですが、ワインを新聞でくるんで物置や冷蔵庫の野菜室に保存しても大丈夫です。常温で長期間放置するのは避けましょう。

オーガニックワインはアルコール度数が低いので、冷やして飲むとフレッシュな味が楽しめます。

オーガニックワインは赤ワインでも渋みの強過ぎるものは少ないので、一般的な赤ワインは常温で飲みますが、それよりやや低めの温度で飲むと美味しく飲むことができます。

オーガニックワインの認証制度

オーガニックワインには国によってさまざまな認証制度があります。また、日本では認証を受けたワインでないと「オーガニック」や「有機」と名乗ることができないので「オーガニック」「有機」の表記があればオーガニックワインである、と考えてください。

ここでは代表的な3つの認証制度を紹介します。オーガニックワインを探す際には下記の認証マークがあるかどうかをチェックしてみてくださいね!

このようなマークがついていたら認証を受けたオーガニックワインである証拠です。

おすすめのオーガニックワイン3選

では最後に、ワインざんまい編集部おすすめのオーガニックワインを3種類紹介します!

全く雰囲気の異なる3本のワインを選んだので、気になるものを試してみてくださいね。

ポルティア ヴァレー オーガニックワインプロデューサーズ シャルドネ

1本目はオーストラリア有機栽培認定を受けたブドウを使用した、〈ポルティア ヴァレー オーガニックワインプロデューサーズ シャルドネ〉です。

シャルドネらしい白い花や柑橘、リンゴの香り、やや甘さを感じさせる風味フレッシュな酸味が楽しめる白ワインです。

南オーストラリアの太陽の恵みをたっぷり受けて育ったシャルドネを楽しめる、極上の1本です。

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このワインはすごくすっきりした味わいが特徴で本当に美味しいです。しかも、1,000円ちょっとで楽しめるコスパも抜群のオーガニックワインだと思います!おすすめ!

コドーニュ バルセロナ 1872 ロゼ オーガニック

2本目はスペイン王室御用達ワイナリーとしても知られているスペイン・コドーニュ社の、〈コドーニュ バルセロナ 1872 ロゼ オーガニック〉です。

オーガニックワイン大国であるスペイン産ブドウを使用したロゼスパークリングワインです。

フレッシュなストロベリーなどの赤い果実甘酸っぱい風味フレッシュで切れ味のある酸味など、安定感のある味わいが特徴的な1本です。

たけまいのアイコン画像たけまい
飲みやすいワインなのでパーティーの手土産にもおすすめ!エチケット(ラベル)も可愛いので場を盛り上げてくれること間違いないでしょう!

ドメーヌ ピエール シャヴァン フリポンヌ

3本目はフランス ロワール地方のオーガニックワイン〈ドメーヌ ピエール ショヴァン フリポンヌ〉です。

亜硫酸無添加で造られた赤ワインで、野性味のある果実感やスパイシー、スモーキーなど複雑な香りが楽しめます。

口当たりは優しく、みずみずしいフレッシュな味わいとうまみを感じる赤ワインです。

たけまいのアイコン画像たけまい
これを飲んでオーガニック赤ワインの概念が変わりました!軽快でピュアな味わいが楽しめる1本です!

まとめ

オーガニックワインがどんなワインかお分かりいただけたでしょうか?

個性あふれるオーガニックワインは、飲めば飲むほどはまってしまうかもしれません。安くておいしいオーガニックワインもあるのでいろいろな種類を試してみてくださいね。

しかし、オーガニックワインと言っても二日酔いになりづらいわけではないので、くれぐれも飲みすぎには気を付けてくださいね!

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この記事を書いた人

ワインざんまい 記事監修 武井麻妃(たけいまい)
1991年東京生まれ。女優。2016年ワインソムリエの資格を独学により取得。2018年にはミス・ワイン日本大会にて準グランプリを受賞。
ミス・ワインとして日本ワインの普及や生産地の活性化のためのイベント活動に取り組む。趣味は、ワインのほかにも茶道、ダンス、筋トレ、オーボエ(高校で全国優勝)など。

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